2016年3月31日木曜日

国際線仕様B767-300ERで運航される国内線はどうなる?

先日、Flightradar24を見ていたら、ANA国内線で見慣れない機体番号(レジ)のB767(JA607A)が仙台=伊丹などのいわゆる地方路線で運航されていました。

Flightradar24を四六時中眺めているわけでもないし、たまたま自分が見たことなかっただけかな?と思い確認してみると、2月11日にNH874便として香港=関西の国際線で運航され、国際線機材で運航される国内線のNH100便で関西=羽田と運航された後、2月12日にシンガポールへフェリー(回送)され、3月17日に羽田に戻ってからは国内線用機材として運用されています。
おそらく、シンガポールで整備と併せて国内線機材への改修作業も行われたのだと思います。
























ここで気になるのが、今後のANAのB767の動向です。

ANAでは昨年から今年にかけてだけの動きでも、羽田=バンクーバー、羽田=ホノルルといったB767で運航していた国際線へのB787投入が続いています。
そして、先日退役したJA8357のように、減価償却の済んだ導入から20年以上経過した国内線仕様B767の退役に合わせ、B787投入で余剰になった比較的新しい機材の国際線仕様B767を国内線仕様に改修していると思われます。























そうなると、今後新たにB767を導入することはないので、ANAの国際線仕様のB767は徐々に減っていきます。
上のダイヤのように、現時点で確認できる2016夏ダイヤ(4月1日~10月28日)では、本来は国際線仕様の機材で運航されるNH100便(関西=羽田)に4月、5月の2日間だけ、プレミアムクラスの設定がある国内線仕様のB767で運航される便があります。

今後、さらに国内線仕様のB767の退役、国際線仕様のB767の国内線仕様への改修が進むと、NH100便は機材繰りで国際線仕様のB767が手配できない場合は国内線仕様のB767で運航されることが増えるのか、需給に合わせてB767、B737-800など他の国内路線同様に国内線仕様機材での運航が基本になってしまうので、はたまた、今後増えていくであろう国際線仕様のB787-8で運航されるようになるのか、とても興味深いところです。


羽田=関西を利用することはあまりないのですが、国内線普通席の運賃で、国際線仕様機材のビジネスクラスのシートが利用できる数少ない便なので、今後も国際線仕様機材での運航を継続してほしいところです。

2016年3月30日水曜日

ANA国内線の預け入れ手荷物のルール(個数・重量制限など)

国内線の預け入れ手荷物のルールを詳しく知りたい、ちょっと分かりにくいという声があるとか、ないとかということで、今回は預け入れる手荷物についてまとめてみたいと思います。
























まず、ANA国内線の基本的な預け入れ手荷物のルールをおさらいします。
ANAホームページの手荷物[国内線]と併せて確認してください。


ANA国内線の場合、荷物の3辺の合計(たて×よこ×高さ)が203cm以下、重量が1個当たり32kg以下の荷物であれば、普通席は20kg、プレミアムクラスは40kgまで預け入れることができます。
機内持ち込みは1人1個となっていますが、預け入れる場合は1個あたりの大きさ(3辺の合計)が203cm以下の荷物であれば、重量制限内で複数個預けることも可能です。

さらに、プレミアムメンバー(プラチナ、ダイヤモンド)、スーパーフライヤーズカード会員、スターアライアンスゴールドメンバーは+20kgまで無料で追加できますので、普通席40kg、プレミアムクラス60kgまで預けることができます。

また、超過料金を支払うことで1個あたり32kg以下の荷物を1人当たり最大100kgまで預けることができます。


では、以下のように重量8kgのスーツケース(大)と重量5kgのスーツケース(小)の組み合わせで預け入れの可否をまとめてみます。





■普通席でステータスなしの場合:合計20kgまで

大小3つのスーツケースですが、合計重量は18kgなので無料で預け入れ可能です。

×
荷物の個数は3つで同じですが、合計重量が21kgなので、無料で預け入れできません。



荷物の個数は4つですが、1つ当たりが5kg、合計重量20kgなので無料で預け入れ可能です。



■普通席でプラチナ、ダイヤモンド、SFC会員等の場合:合計40kgまで
■プレミアムクラス利用の場合(ステイタスに関わらず):合計40kgまで


プラチナ、ダイヤモンド、SFC会員、スターアライアンスゴールドメンバーは普通席では+20kgの合計40kgまで無料で預け入れることができるようになります。


合計40kgまで無料預け入れできるので、8kg以下の荷物であれば5個合計40kgでもOKです。


例えば、5kg以下の小さな荷物がたくさんある場合も、8個合計40kgでも可能です。



ちなみに、プラチナ、ダイヤモンド、SFC会員、スターアライアンスゴールドメンバーがプレミアムクラスを利用する場合は合計60kgまで無料で預けることが可能ですが、オーバーするほどの荷物を運んでいる方を見たことがないので、画像による説明は割愛します。



■これは預け入れる荷物に入れられる?
次に、預け入れる荷物に入れられるものを分かる範囲で。

預ける手荷物に入れられるもの
・ペットボトル等の飲み物
ANAのホームページに「酒類・飲料品:瓶に入ったお酒や飲料は壊れやすいため、機内にお持ち込みください。」と表記されていることからも分かるように、ペットボトルの飲み物は預けることが可能です。もちろん、機内に持ち込むことも可能ですが、保安検査場で液体検査を行う場合があるので、すぐに飲まないものやお土産とした購入したご当地の飲み物や調味料などは預けてしまったほうが良いかもしれません。


・海産物など
ANAのホームページに「海産物、漬物などをお預けになる際は水漏れ等のないよう十分に梱包した状態でお預けください」とあるように、預けること自体は可能です。
私の場合は生ものと保冷材を発泡スチロールに入れ、養生テープやガムテープで目張りをたものをビニールに入れ、その上からさらにテープで留めるように厳重に梱包のうえ、手荷物として預けています。これまで液漏れを起こしたことはありません。

例えば、北海道などで海産物や農産物をお土産として購入し、クール便や冷凍便で発送すると送料だけでかなりの金額になってしまい、荷物の到着も最短で翌日になってしまいますが、帰り際に購入し、お店で氷を入れてもらい、しっかり梱包したうえで預ければ、その日のうちにお土産も一緒に帰宅することができます。もちろん、手荷物の重量制限の範囲内であれば無料なので、送料もかかりません。


・時計、カメラ、ノートパソコン、電子機器など
預けた荷物に入れて破損があっても責任は負わないので、壊れやすいものは入れないよう書かれていますが、自己責任で入れることは可能なようです。
ただし、リチウムイオン電池などのバッテリーを取り外さずにスーツケースに入れたままにしておくと手荷物カウンターのX線検査で弾かれてしまい、その場でスーツケースから取りださなくてはならなくなるので、取り外し可能な場合はバッテリーを外し、取り外しができない内蔵型の場合は機器自体を機内持ち込みの手荷物に入れておく必要があります。

また、一般的なノートパソコンやモバイルバッテリーといった家庭用機器のリチウムイオン電池や乾電池等であれば、取り付けたままの機器や取り外したバッテリーは特に問題なく機内持ち込みが可能ですが、出力や容量が大きくなると持ち込みも制限される場合があるので、どうしても必要な場合は事前に確認するようにしましょう。

2016年3月29日火曜日

ANA国内線主要路線の前方座席の指定・空席状況

2016年4月2日に利用するNH985便(羽田=伊丹)の予約・購入・座席指定は1か月以上前に済ませてあるのですが、当日の空席・座席指定状況が気になったので調べてみました。(3/29 17:00時点)

まずは利用するNH985便(6:15羽田→7:20伊丹)。週末でも土曜日出発の早朝便であれば、羽田空港の駐車場は予約なしでもターミナル直結のエリアがほぼ確保できる、プレミアムチェックインが利用できない同行者がいるので保安検査場が混雑しない、ラウンジも混雑しないなど「早起きは三文の徳」ということで、もう少し後の便でもよかったのですが、早朝便を選択しました。

■4月2日 NH985便 羽田6:15→伊丹7:20 機材:B787-8(335席)
早朝便で「国内線座席指定優先サービス」のために前方座席がブロックされている段階で、プラチナメンバーとしてログインしている状況にも関わらず、指定できる座席はほとんどありません。私自身「早朝ならもう少しすいてるだろう」と考えていたので、目論見が甘かったですね。



















■4月2日 NH13便 羽田7:00→伊丹8:05 機材:B777-200(405席)
985便同様に前方座席の空席は飛び石で数席程度です。



















■4月2日 NH15便 羽田8:00→伊丹9:10 機材:B777-200(405席)
985便、13便に比べると空席が多いようですが、旅割、特割は985便が最安値で、13便も割引率が高めに設定されているのですが、15便は985便から3,000円、15便から2,000円程度高めの設定になります。



















■4月2日 NH17便 羽田9:00→伊丹10:05 機材:B777-300(514席)
運賃は15便と変わりませんが、B777-300の17便の方が空席が少ないようです。朝はある程度ゆとりをもって行動したい、多少離れた場所から空港へアクセスとなると出発は8:00より9:00、10:00となってしまう人も多いのでしょうか。



















以上のように、各便の料金設定や運航機材の座席数によって多少の違いはあるものの、この日の早朝から午前の早い時間帯の便は予約率が80~90%程度のようで、「国内線座席指定優先サービス」でブロックされている段階で前方座席に空席はほとんどありません。


このような予約状況になると、旅割、特割などで予約したプレミアムメンバー、スーパーフライヤーズカード会員以外の方は「国内線座席指定優先サービス」のブロックが解除される前日0:00以降、改めて前方座席を指定することは難しい状況です。


さらに、週末の羽田空港発ということになると、一般のチェックイン・手荷物カウンター、保安検査場も待ち時間が長くなることが予想されます。そういった中、自分では時間に余裕をもって行動しているはずなのに、ギリギリで空港に到着し、出発便が迫っている人がいると、列の先頭付近に優先的に案内されるので、実際の待ち時間以上に煩わしく、イライラしてしまいます。


また、いざ機内に入っても座席近くの手荷物収納スペースがなくてイライラ、ごく一部の乗客が揃わず出発が遅れてイライラ、目的地到着後、降機するのに時間がかかってイライラ、手荷物が戻ってくるのが遅くてイライラと、初めのイライラを引きずってしまいます。

自分はそういった性格なので、数年前のお盆期間にプレミアムクラスを利用した際に、座席がゆったりしているとか、食事が出るとか、CAさんが厚くもてなしてくれるといったことよりも、チェックインカウンターから保安検査場を抜けるまでがほぼノンストップで、手荷物も最優先で帰ってくるストレスフリーな点に惹かれてしまい、週末や連休にプレミアムクラスを使うのであれば、SFC会員になってしまったほうが長期的にはお得だということで現在に至っています。


もし、SFC会員になりたいけど、お金をかけて修行してまで取得するものなのか、SFC会員になってどれほどメリットがあるのかと悩んでいる、決めかねているという場合でも、定期的に飛行機を利用するという方は迷わず決行することをお勧めします。早ければ早いほど、SFC会員の特典を長期間受けることができますよ。

2016年3月28日月曜日

キャンペーンはANAよりJALの方が充実!?

元来ANA派で、昨年は上半期である程度プレミアムポイントが貯まったため、10月~12月開催の「国内線10区間以上でダブルマイルキャンペーン」に招待され(?)、もともと2往復4区間の予定があったので、さらに8区間プラスしてプラチナ修行を行い、まんまとANAの囲い込みに乗ってしまった訳ですが、そんな私でもJALカードも持っています。

これまでJALは8年前に1往復のみなのに、JALカードも持つ主な理由としては
・羽田=青森、山形、南紀白浜、出雲など、JALのみが就航している路線がある。
・近くのイオンにお気に入りのテナントがあってWAONで支払える。(他の店舗は基本現金のみ)
・JALカードでWAON(JMB WAON)にチャージするとマイルが貯まる。
・イオンで割引になる日、ボーナスマイルが貯まる商品がある。

など、いくつかあります。


そんな中、利用予定の有無に関わらず、JALのキャンペーン情報も時々チェックしているのですが、ANAとJALのキャンペーンを比較すると、JALの方が充実しているように感じます。

まず、ANAは楽天Edy、JALはWAONというように、電子マネーと提携していて、紐付けや専用のアプリをインストールすることで、電子マネーの利用に応じてマイルが貯まるサービスがあるのに加え、JALの場合は共通ポイントサービスの「Ponta」とも提携していて、割引運賃の先得を利用するとPontaポイント(300P程度)がもらえる「先得 de Ponta」というキャンペーンを頻繁に行っています。








さらに、対象路線を利用するともれなく400Pもらえるキャンペーンも並行して行われています。




































さらにANAのSKIPサービスのような「QuiC」サービスを利用すると、搭乗券の裏面にローソンの商品と交換できるクーポンがもれなく当たります。私が8年前に1往復だけJALを利用した際はマクドナルドの商品が当たるキャンペーンが行われていて、3人で往復してポテトS×5、ビックマック×1という結果でした。







例えば、4月1日~6月30日までの期間中に羽田=新千歳の先得運賃をQuiCサービスで利用すると1回の搭乗でPontaポイントが700Pとローソンの商品引換クーポンがもれなくもらえるのです。
もちろん往復すれば2倍の1400P、家族で旅行すれば1400P+クーポン2枚が人数分もらえるのです。

余程のことがない限りANAにしか乗らないという私でも、運賃やサービスは横並びの中、往復で実質1,400円割引には多少惹かれるものがあります。



そして、ANAに話を戻すと、ここのところ、SKIPサービスで搭乗券の裏面にはレンタカー割引券がプリントされていますが、キャンペーンや金額によってあたりはずれがあるわけでもありません。

そして、搭乗キャンペーンの方も、松山=那覇限定、庄内空港限定、対馬空港限定と路線限定のキャンペーンがいくつかあるのみで、その他は提携サービスの利用でマイルプレゼントなど、門戸が閉ざされたキャンペーン、敷居の高いキャンペーンばかりです。


「10区間以上でダブルマイルキャンペーン」や「ANAプレミアムポイントキャンペーン」のように、日頃からある程度ANAを利用している乗客の囲い込み、安定したリピーターの獲得にANAは主眼を置いているのかもしれませんが、これまでANAを使ったことのない人、ANA、JAL、その他の国内航空会社で特にこだわりがなく、利用する度に航空会社を選んでいるという人にまずANAを使ってもらわないと、リピーターになる芽を摘んでしまっていることになると思います。

確かに羽田の発着枠、国内線を利用する日本人が急激に増えることはないとは思いますが、リピーターの囲い込みと同じくらい、新規顧客の開拓や航空会社にこだわりのない浮遊層の他社からの取りこみが大事だと思いますし、サービスレベルの向上のためにも、抜かりなくいってほしいと思います。

2016年3月26日土曜日

優先チェックインと手荷物の優先取り扱い

今回は実際に空港に着いてから搭乗するまでの特典を、流れに沿って紹介していきたいと思います。

1. 優先チェックインカウンター
まず、優先チェックインカウンターです。
羽田空港国内線第2ターミナルにはANA PREMIUM CHECK-INとダイヤモンドメンバー専用のANA SUITE CHECK-INがあり、プラチナメンバーとSFC会員、プレミアムクラスを利用する場合は全員がPREMIUM CHECK-INを利用できます。また、羽田空港はPREMIUM CHECK-INに専用の保安検査場があるので、一連の手続きがワンストップで済みます。

伊丹空港も1階のチェックインカウンターとは別に、2階出発ロビーの保安検査場付近にPREMIUM CHECK-INが設置されていて、予約変更や手荷物の預け入れから保安検査場の専用レーンを利用できます。

座席指定優先サービスやラウンジは同行者も利用できるので勘違いしがちですが、普通席利用の場合はプラチナメンバー、SFC会員本人のみが優先チェックインカウンターを利用でき、同行者は利用できません。

その他の空港では、チェックインカウンターの中にPREMIUM CHECK-INレーンが設けられていて、一般レーンが混雑していてもスムーズな搭乗手続きができます。

◆優先チェックインカウンターでできること
搭乗手続き(SKIPサービス利用時は不要で、そのまま保安検査場へ)

予約の変更・アップグレード
アップグレードポイントを利用する場合はチェックインカウンター、自動チェックイン機のどちらでもアップグレード手続きができますが、追加料金9,000円を支払ってアップグレードする場合はチェックインカウンターでのみ手続きができます。アップグレード料金は現金、クレジットカード、楽天Edyで支払うことができます。

手荷物の預け入れ(預け入れる手荷物がない場合はそのまま保安検査場へ)
ANA国内線は普通席が20kg、プレミアムクラスは40kgまでは無料の預けることができます。そして、プレミアムメンバー、SFC会員はさらに+20kgまで無料で預けることができるので、プレミアムクラスを利用する場合は1人最大60kgまで預けることができます。

優先チェックインカウンターでは手荷物の預け入れ手続きも行うことができます。
主要な空港ではチェックイン手続きそのものよりも、手荷物を預けるためのX線検査や預け入れ手続きの列が長くなり、団体客や週末や連休の午前中に重なると長蛇の列になってしまいます。

羽田空港ではANA BAGGAGE DROPという自動手荷物預け機の利用も可能ですが、スーパーのセルフレジのように、不慣れな人、子連れの人に限ってそういったものを使いたがる傾向があるようで、混雑緩和が目的で設置されているものが、かえって混雑に拍車をかけるという状況を何度か目にしています。

そういった場合でも、優先チェックインカウンターであれば順番待ちは多くても数人程度なので、混雑する週末や連休でも搭乗手続きから手荷物の預け入れまでがスムーズにできるので、プレミアムクラス利用などで1度経験してしまうと、もう一般のチェックインカウンターや保安検査場には戻れません。



2. 専用保安検査場
国内線の場合、羽田空港のような専用ブースではありませんが、新千歳、伊丹、福岡には通常の保安検査場の近くに専用レーンが設けられています。
連用レーンを抜けるとラウンジ入口があるので便利です。

チェックインカウンター同様、国内線ではSFC会員本人しか利用できないので、同行者で手荷物を預け入れる場合は、預ける手荷物をSFC会員本人にすべて託し、真っ先に一般の保安検査場に並びます。
一方、会員本人は全員分の手荷物を優先チェックインカウンターで預け入れ、専用保安検査場を通過します。
そうすることで、混雑している一般の保安検査場と専用保安検査場をスムーズに通過できる会員本人とのタイムラグが少しでもなくなるように工夫しましょう。


3. 手荷物の優先お取り扱い
PREMIUM CHECK-INに限らず、プラチナメンバー、SFC会員であれば預けた手荷物には国際線では優先タグ、国内線では取り付けられるラベルが優先ラベルになり、到着地で手荷物が返却される際、ターンテーブルで最優先で返却されます。

家族やグループで行動する際、1人だけ早く手荷物を受け取っても、全員分が揃うまで待たなくてはならないから意味がないと思われるかもしれませんが、SFC会員などは普通席でも1人40kgまで預けることができるので、全員分の手荷物を会員本人の手荷物として手続きを行えば、すべての手荷物が優先的に返却されます。
大小のスーツケース各1個、合計2個預けた際、カウンターの重量表示は15kgでしたので、特殊な荷物を運んだりしなければ、家族旅行や3,4人のグループ旅行の場合は対象者1人いれば、全員分の荷物を優先扱いで預けることができると思います。


























2016年3月25日金曜日

ANA国内線座席指定優先サービスを掘り下げる

これまで断片時に取り上げてきたSFC特典について、国内線利用の流れに沿って紹介していこうと思います。

今回はANA国内線座席指定優先サービスをもう少し詳しく検証してみたいと思います。

航空券予約後、はじめてのSFC特典として「ANA国内線座席指定優先サービス」があります。
座席指定の優先範囲はステイタス別で、目安として左の図のようになっていますが、実際にはブロンズメンバー、SFC会員でももう少し前方座席を指定することができます。

反面、2014年夏ダイヤまではANAカード(クレジットカード)会員であればある程度は前方座席が指定できていたのですが、2014年冬ダイヤ以降はシビアになり、ANAカード会員ですら、搭乗日の3日前以前は一部前方の中間席を除いては翼付近から後方でしか事前の座席指定はできなくなっています。






1. ANA国内線の国際線仕様B767-300ERの座席指定
近々、関西方面で予定があり、空港から目的地までの所要時間は20~30分余計にかかってしまうのですが、国際線仕様のB767-300ER型機で運航される羽田=関西を利用すれば普通席の旅割運賃で国際線ビジネスクラスのシートで快適なフライトを楽しむことができます。

この国際線仕様のB767も、以前はANAカード会員であれば前方座席が指定でき、幅広シートを普通席の運賃で利用できたのですが現行制度における座席指定可能範囲は以下のようになっています。

ANAカード(一般)会員に表示されるシートマップ
国際線ビジネスクラスシートを国内線普通席として利用できる11列目までは全て指定できず、事情を知らないと幅広シートは満席状態、もしくは普通席ではないクラスとして認識する予約客がいても不思議ではありません。















プラチナメンバー(ANA SFC ゴールド発行済み)に表示されるシートマップ
プラチナメンバーで予約すると以下のように国際線ビジネスクラスシートの前方座席に空席があります。幅広シートの座席列は前方から1-3-5-7-8-10-11の7列なので、1枚目と2枚目の空席が重複して表示されていますが、現時点で予約済みの幅広シートは35席中8席のみで、27席が空席ということになると思います。また、15から19列目もANAカード会員では空席が1つのみに対して、こちらはまだまだ空席があるので、誰でも事前座席指定ができるのは翼の上、トイレよりも後方の23列目からということになっているのかもしれません。















このように、空席多数の状況でもANAプレミアムサービスメンバー、SFC会員向けに国際線仕様B767の国内線前方座席は完全にブロックされていることが分かります。
旅割運賃よりも1万円以上高額な25,490円の普通運賃で予約すればステイタスがなくても1列目から座席指定ができますが、羽田=伊丹のプレミアム特割などよりも高額なので現実的な選択ではありません。

そして、往復運賃などであれば2日前の昼12:00から、特割や旅割など割引率の高い運賃であれば前日0:00に空席があればブロックされていた前方座席も開放され、事前座席指定が可能になります。

現在、国際線仕様のB767で運航される羽田=関西は羽田発が早朝便、関西発が深夜便で、どちらも搭乗率はそこまで高くない便だと思われるので、旅割55などの割引運賃で予約しておいて、前日0時に再度座席指定を試みれば前方の幅広シートが利用できる可能性はそこそこあると思います。

また、成田=伊丹でも国際線仕様B767(8月以降は時々国際線仕様のB787)で運航されていて、こちらは国際線乗り継ぎなどで利用客が多いようです。


2. プレミアムクラスの設定がないA320の座席指定
運航機材がA320の場合、国内線座席指定の優先が多少違う」でも触れましたが、プレミアムクラスの設定がないANA国内線のA320の場合、座席指定優先サービスがより厳格になります。

ANAカード(一般)会員に表示されるシートマップ
列番号10の9列目までは一部の中間席を除き空席がありません。リクライニングができない列番号11の10列目以降は空席状況がプラチナメンバーと変わらないので、10列目以降で座席指定済みとなっている座席は実際に事前指定されているということになると思います。





















プラチナメンバー(ANA SFC ゴールド発行済み)に表示されるシートマップ
3列目までは空席がなく、列番号5の4列目以降は1席を除いて列番号10の9列目までは空席となっています。以上のことから、前方から3列毎にダイヤモンドメンバー、プラチナメンバー、ブロンズメンバー+SFC会員になっているのではないかと想像していました。


SFC会員(家族カード)で表示されるシートマップ
ところが、先日SFCが発行され、私自身は2017年3月31日まではプラチナメンバーなので、家族カードも作り、家族カード会員はプレミアムサービスのステイタスはないので、SFC会員(家族カード)で予約してみたところ、列番号5の4列目に一部指定できない座席があるものの、5列目、6列目は全て座席指定できる状態でした。
よって、プレミアムクラスの設定がないANA国内線のA320の座席指定優先サービスは以下のように設定されていると思われます。

◆ダイヤモンドメンバー
最前列から全ての座席を指定可能

◆プラチナメンバー
列番号5の4列目以降は全ての座席を指定可能

◆プレミアムサービスステイタスのないSFC会員
一部指定できない座席があるものの、列番号5の4列目から指定可能

◆ブロンズメンバー
列番号8の7列目以降は全ての座席を指定可能




ということで、7列目に座席指定済みの1席はどなたか、ブロンズメンバーの方が指定したのではないかと推測できます。

今後も、ANA国内線を利用する際は座席指定について検証してみたいと思います。