2016年2月28日日曜日

ANA国内線座席指定の優先サービスは重要な特典

私の中ではプレミアムサービスメンバー(ダイヤモンド、プラチナ、ブロンズ)、SFC会員(スーパーフライヤーズカード会員)の特典の中でも重要度上位に入るのが「国内線座席指定の優先」(前方座席の指定)です。

「あれっ? 昔はもっと前方の座席が指定できたはずなのに、今はできないの!?」

「発売直後なのに前方座席にほとんど空席がない!ANAカードも持ってるのに!」

「あっ!これは前方座席がブロックされているな。でもいつから開放されるの?」

といった経験(思い)をした方もいるのではないでしょうか?


2014年冬ダイヤから座席指定可能エリアが厳格化

それもそのはず、2014年夏ダイヤまではANAカード会員であれば、一般カードでも前方座席が発売直後から予約時点で指定できたのですが、2014年冬ダイヤからANAカード会員はワイドゴールドカード会員であっても、指定できるのは前方座席の一部中間席か、翼の上付近から後方のみとなってしまいました。

私もANAカード(一般カード)で前方座席を指定して利用していたのですが、ある便から前方座席の空席がほとんどない状況になってしまったので、「ゴールドカードにすれば少しは前の方が指定できるようになっているのかも!?」とANA JCBワイドゴールドカードに切り替えたりもしましたが、空席状況は全く変わらないので途方に暮れていました。その点、当時は定期的に飛行機は使うものの、理由が分からず、本当に初心者でした。

ちなみに、普通運賃で予約すれば発売直後から前方座席を指定することはできますが、普通運賃はプレミアムクラスの「プレミアム特割」や「プレミアム旅割28」よりも高額なので、どうしても前方座席が良いというのであればプレミアムクラスを利用した方が安上がりです。


そして、前方座席指定のみならず、ラウンジ利用、ボーナスマイル、手荷物優先返却などの特典があるし、毎年ある程度飛行機を利用するので1からプレミアムポイントを50,000PP貯める訳でもないので、じゃー修行しちゃえってことで、SFC修行を決行するきっかけの1つになりました。



では、いつから前方座席が開放され、座席指定が可能になるのかというと、厳密な時間が設定されています。その、プレミアムサービスメンバー、SFC会員以外が前方座席を指定できるようになる時間がこちら。























プレミアムサービスメンバー(ダイヤモンド、プラチナ、ブロンズ)、SFC会員以外で片道運賃、往復運賃などの割引率の低い運賃、もしくは運賃に関わらずANAカード会員であれば2日前のお昼(12:00)から、ANAカード会員ではなく、割引率の大きい特割、旅割などの割引運賃の場合は前日0時に前方座席に空席があれば開放され、指定が可能になります。

「前日になれば指定できるなら、わざわざSFC修行なんてしないで、旅割55とか旅割28とか割引率の大きい運賃で予約しておいて、搭乗前日になったら前の方を座席指定すればいいのでは?」

と思われるかもしれません。

もちろん、搭乗前日に前方座席が空いていれば何の問題もありません。


では、搭乗1週間前の空席状況を「ANAカード(一般カード)会員」と「プラチナサービス」で比較してみたいと思います。機材はB767-300(プレミアムクラス10席、普通席260席の合計270席)

「ANAカード(一般カード)会員」:国内線座席指定の優先なし



























普通席で座席指定できる最前方は10列目の中間の中央1席のみで、画像は掲載しませんが2人以上の横並びで座席指定できるのは18列目以降で、窓側座席に空席はありません。



「プレミアムサービス - プラチナ -」:国内線座席指定の優先あり



























ANAカード(一般カード)会員では座席指定できなかった8列目、9列目にも空席があり、「国内線座席指定の優先」対象であれば、これから急な予定で搭乗することになっても比較的前方の座席が確保することができます。
そして、この便(B767-300)は普通席の5~9列までの35席が「国内線座席指定の優先」向けにブロックされているということになると思います。
搭乗前日になって前方座席を指定したいという人がどれほどいるか分かりませんが、通路側を指定できるのは現時点で3席、2人以上横並びで指定できるのは最大2組のみという状況です。


例えば、2月末時点で3月5日のNH239便(羽田=福岡)は座席指定済みを購入済み、座席指定可能座席を空席と仮定した場合の搭乗率は約72%になり、ANA国内線全体のの利用率よりやや高めですが、あまり変わらない水準になので、曜日や時間帯によって事情は異なるものの、主要路線で「国内線座席指定の優先」対象外の方が、前方座席を指定するのは難しい状態と言えるのではないでしょうか。
特に、1人で中央席でも良いというのであればまだしも、カップル、家族、グループで前方座席を横並びというのは本当に難しいと思います。



前方座席を指定できるのに、なぜ優先搭乗があるのか

ついでに優先搭乗について、事前改札、ダイヤモンドメンバーの優先搭乗に続いて、プラチナメンバー、SFC会員等の優先搭乗で比較的早い段階で乗り込んでも、当然ですが全員が搭乗し終えるまで出発はできませんので、早く搭乗できるというよりも、「国内線座席指定の優先」によって前方座席の指定を前提に、普通席でもプレミアムクラスに続いてすばやく降機できることの方ががメリットです。
また、優先搭乗開始から出発までは意外と時間があるので、前方座席であればギリギリまでラウンジで過ごし、出発間際に搭乗するのも1つの手です。

ただし、満席に近い状態になると、1人1つという手荷物のルールは徹底されていないので、座席の上の物入れのスペースも半ば争奪戦になってしまいます。そういった場合は優先搭乗を利用して手荷物の収納スペースを確保しなければならない可能性もあります。
(そうしないと、CAさんが少し離れた物入れに収納したりして、降機の際にややてこずります。)

そう考えると、手荷物がある場合は座席近くの収納スペースを確実に確保できることが優先搭乗のメリットの1つかもしれません。