2016年6月17日金曜日

プラチナメンバーとSFC会員の座席指定範囲の違い

2017年3月までのプラチナサービス終了後はスーパーフライヤーズカード会員となるのですが、ボーナスマイル積算率、ANA SKY コインへの交換レートは明示されているので分かりやすいのですが、1つ分かりにくというか、心配なのが「ANA国内線座席指定の優先」の事前指定可能範囲がどの程度変わってくるのかということです。

その他、普通席利用でもSFC会員であればプレミアムチェックイン、羽田、新千歳、伊丹、福岡の専用保安検査場、主要空港のANAラウンジ、手荷物の優先取り扱いなどの特典は利用できるので、座席指定可能な範囲がプラチナメンバーとSFC会員で大きく異なるということがない限り、個人的にはステイタス維持のためのプラチナ修行はしなくて良いと思っています。


そこで、今回は家族の中のANAカード(一般カード)会員で予約し、そこにSFC会員(家族カード)、プラチナメンバーの順に搭乗者を追加し、事前座席指定可能な範囲の変化を見てみたいと思います。



























ご覧のように、ANAカード(一般カード)会員とSFC会員(家族カード)の座席指定可能範囲の違いは一目瞭然の差があります。SFC会員(本人)がプラチナサービス提供期間中であるか否かによって、家族カード会員が利用する際の座席指定可能範囲に違いはないと思うので、プラチナメンバーとSFC会員の差はプレミアムクラスの設定がある国内線仕様のB767-300の場合は1列程度なのかもしれません。



さらに、普通席の2、3ブロック目は以下のようになっています。SFC会員もプラチナメンバーも指定できる座席に差はなく、21列目の足元が広い座席のみANAカード会員は指定できなくなっています。中央の3席は指定済みなのか、ダイヤモンドメンバー向けにブロックされているかは分かりませんが、前方座席よりも足元の広い座席の方が良いという方もいらっしゃるようです。

そして、ANA利用に際する基本的なサービスは受けられる中、座席指定可能な範囲にも大きな差がないということになりそうなので、現状の制度が続いたり、プレミアムメンバー向けに新たなサービスが導入されたりしない限り、修行フライトをする必要はなさそうです。


◆プラチナメンバー
























◆SFC会員(家族カード)
























◆ANAカード(一般カード)会員

マイルは航空機利用のために使わなきゃ意味がない

以前「ANA国内線、特典航空券かANA SKY コインで旅割購入か」でもお伝えした通り、ANA国内線では特典航空券を利用した方がお得な場合、旅割75、旅割55などの割引率が大きい運賃をANA SKY コインで支払った方がお得になる場合のどちらも存在しています。

言い換えれば、ANA SKY コインはどんな運賃に使用しても、50,000マイルをANA SKY コインに交換すればSFC会員は1マイル1.6円、プレミアムメンバーは1マイル1.7円の価値があるのです。


さて、私はANAカードがメインで、余程のことがない限り航空機もANAを利用するのですが、電子マネーWAONへのチャージでもマイルが貯まったり、JALのみ就航している都市への移動などに備え、ANAカードはJCBブランドなので、VISAブランドのJALカードも保有しています。


そこで最近、JALカードのあざといと言うか、うまい戦略をいくつか目の当たりにしました。


1. フライトマイルではなくPontaポイントが貯まる「Pontaコース」
http://www.jal.co.jp/jmb/earn/travel/byflight/ponta/
ここでしれっと「フライトマイルの半数のPontaポイントを加算します」と書いてあるのが大問題なのです。画像通り、ウルトラ先得で東京=沖縄(那覇)往復で738Pontaポイントですが、フライトマイルであれば1,476マイル積算されるのです。
例えば、最低限の使い方である国内線の特典航空券ですら、1マイル1.5円から2円程度に換算できるので1,476マイルは2,500~3,000円程度の価値があります。
しかし、Pontaコースにしてしまうと738Pontaポイント。Pontaポイントも使い方によってはお得な利用方法があることは知っていますが、JALからすれば特典航空券にマイルを利用されるより原資負担はかなり抑えることができます。


仮に、こういったサービスをANAが追随するとなれば、すでに相互サービスを行っているnanacoポイントやTポイントが有力候補になると思いますが、こういったサービスは真似しないでも良いと思います。

先日送られてきたのですが、「メールを受け取られたお客さま限定」と銘打ちながら、抽選で10名にPontaぬいぐるみという何ともしょぼいキャンペーンで勧誘されても、私としては「騙されないぞ!」とでも言いますか、絶対にやってはいけないと思ってしまいます。

JALからすると過去に1往復2区間しかJAL便を利用したことがない私をライトユーザーと認識して、マイルをあまり貯めていないからPontaコースはいかがですか?ということかもしれませんが、一応25,000マイルほどJALマイレージバンクにも貯まっているんですけどね。
また、JALマイレージバンク新規入会画面にはマイルコースかPontaコースを選択する項目がないので、そもそもマイルに興味がない人がマイレージバンクに入会し、その後にマイルとPontaのメリット、デメリットを考えてコースを切り替えるまでに至るのでしょうか。



2. 中部電力の電気料金支払いにJALマイルが使える
http://www.chuden.co.jp/corporate/publicity/pub_release/press/3260611_21432.html

まあ、これは予想通りと言いますか、JALに限らず、ANAマイルからnanacoポイントやEdyなど、自社グループ以外へのマイルからポイント等への移行は1マイル1円にしかならないことがほとんどなので、ネットでニュースになっているのを見て、もしかして1マイル1.1円以上に充てられるのかな?と思いましたが、予想通り1マイル1円でした。それでも、マイルが電気料金の支払いに使えるというおそらく日本初という取り組みなので、様々な配信元でニュースになっているので、その点、このキャンペーンは「あざとい」と思ってしまいます。

似たような電力自由化関連のサービスでは、ENEOSでんきの支払いにANAカードを利用すると、クレジットカードのポイントとは別に支払い税込200円毎に1マイルが積算される「ANAカードマイルプラス」に似たサービスを行っています。この場合は都合マイルが1.5倍貯まることになり、マイルは特典航空券やANA SKY コインで利用できるので、お得に使えるキャンペーンかもしれません。



今回、たまたまJAL関連のキャンペーンを立て続けに知ったのでこういう書き方になりましたが、タイトル通りせっかく貯めたマイルは航空機利用のため(特典航空券やANA SKY コイン、eJALポイント)に使わないと意味がないとまでは行かなくとも、もったいないです。

ANAカードの場合、通常の年会費プラス、最長3年に1度、6,000円+税のマイル移行手数料を支払うことでクレジットカード決済1,000円毎に貯まる1Pを10マイルに交換できます。
また、JALカードの場合、年会費プラス、年額3,000円+税のJALカード・ショッピングマイルプレミアムに加入することでクレジットカード決済100円毎に1マイル貯まるようになり、いずれの場合も年会費+αの支払いによって1%マイル還元を実現し、使い方次第では1マイルが2円どころか、国際線の特典航空券で利用できればさらにお得に使えるので、高額な年会費や手数料を支払ってマイルを貯めるのです。


しかし、今回のキャンペーンのように、利用者側が進んでマイルの価値が目減りするような使い方は避けるべきですし、結局は還元率が1%になってしまう電子マネーやポイントへの移行しかマイルの使い道がないという方は、航空会社マイレージ系クレジットカードでなくとも、年会費無料で1%還元のクレジットカードはたくさんあります。

ただ、1%還元と1%マイル還元でマイルを特典航空券やANA SKY コインに使うと結果的に1.5%、2%、場合によってはそれ以上の還元率になるのでは、スタートの部分が同じ1%でも大きく違ってきます。衣食住の支払いほとんどをANAカードなどの航空会社系クレジットカードにまとめると年間でかなりのマイルを貯めることができます。ガソリンスタンドは現金割引、あのお店は〇〇カード、コンビニは△△カードでチャージした電子マネーと色々と使い分けるのも一つの方法ですが、全ての支払いをANAカードの方が結果的にお得になっているかもしれませんので、マイルの貯め方、マイルの使い方について、改めて確認してみることをオススメします。

ANA国内線コードシェア便の座席指定 - ソラシドエア編 -

羽田=福岡はANA自社便も多数運航されているので、SFJ運航便を予約しなければならないということはありませんが、北九州は全便SFJ運航便のコードシェア便、長崎、大分、熊本、宮崎、鹿児島になるとANA便とSNA便(ソラシドエア)のコードシェア便がほぼ半々なので、時間帯によってはコードシェア便を選ばなくてはならないというケースも出てきます。

また、コードシェア便をANA便として予約しようとすると旅割75や旅割55は空席がなく、旅割28や特割しか残っていないのに、運航会社のサイトから空席照会すると数千円安い席種が予約できることがあります。
ただし、プレミアムメンバー、スーパーフライヤーズカード会員がコードシェア便をANA便として予約するとプレミアムチェックインやラウンジ、手荷物の優先取扱といった各種特典が利用できたり、ANAマイレージクラブにマイルやプレミアムポイントを貯めることができますが、SFJ便、SNA便として予約してしまうとそういった特典が受けられなくなってしまうので注意が必要です。



では、コードシェア便を利用する際、プレミアムメンバー、SFC会員のANA国内線座席指定の優先はどのようになっているのか、当面先になりますが、福岡空港、もしくは多少距離は伸びますが熊本空港からのアクセスもできなくはないので、今回は羽田=熊本の座席指定を見てみたいと思います。



◆ANAカード(一般カード)会員として予約
2013年に羽田=大分のソラシドエア運航便をANA便として利用した際はANAカード会員であれば前方座席も事前指定できたのですが、こちらも2014年冬ダイヤからのANA便同様に前方座席は指定できなくなってしまったようです。現時点で指定できる最前方は14列目の6席と18列目から23列目の機体右側となっています。































◆プラチナメンバーとして予約
プラチナメンバーとして予約すると機体右側の前方2列目から指定できます。まだ4か月以上先の便なので1列目は指定済みではなく、ダイヤモンドメンバー向けにブロックされているのだと思われます。3、4ブロック目はANAカード会員と空席状況は変わらないので、ソラシドエア運航便にも「ANA国内線座席指定の優先」が存在し、対象は機体右側の前方から4列の12席となると思われます。





























◆ソラシドエア運航便をソラシド・スマイルクラブ会員として予約
以前、羽田=大分を利用する際、ソラシドエアのマイレージにも登録だけはしておいたので、SNA便として予約してみました。ソラシドエアにもANAカードのようなSolaseed Airカード、プレミアムメンバーサービスのようなソラシドファーストメンバーズというサービスがあるようなので、それらの会員向けに前方座席がブロックされているのかは定かではありませんが、一般のソラシド・スマイルクラブ会員としての予約であっても2列目、3列目から指定できます。
また、プラチナメンバーがANA便として予約した際に指定できるエリアが丸々指定できなくなっているので、機体右側の1~4列、18~23列の10列30席と14列目6席の合計36席はANA便として予約しないと指定できない座席のようです。


























こうして実際に確認してみると、SNA運航便であってもANA便として予約すればプレミアムメンバー、SFC会員としての特典は一通り受けることができ、ANA国内線座席指定の優先として前方座席にも事前指定可能なエリアが設定されているようです。言い換えると、ANA便として購入した乗客は機内の特定エリアに集中しているということになります。

とはいえ、九州路線はスターフライヤー、ソラシドエアとのコードシェア便が多く、コードシェア便を選ばざるを得ないということも十分にありえるので、SFC会員としては一安心と言えるかもしれません。

機会があれば羽田=新千歳のエアドゥ運航便、羽田=福岡、北九州などのスターフライヤー運航便のコードシェア便についても検証してみたいと思います。